No.038 胎児がある場合

 民法上、「胎児については、既に生まれたものとみなす」(民886@)と規定しており、誕生したときは、子としての相続権が与えられております。したがって、胎児の出世後に遺産分割協議を行うのが原則です。

 一方、相続税法の上では、胎児は「法定相続人」として扱いますから、基礎控除額の計算等の基礎に算入します。ただし、胎児の出生前に相続税の申告書を提出するときは、その胎児が生きて生まれてくるか否か分かりませんので、基礎控除額等の計算上、胎児がいないものとする取り扱いになっております。(相基通11の2-3)そして、その後無事出生した場合には、胎児を法定相続人にカウントして相続税の再計算をして更正の請求をすることになります。

 この規定は申告期限が6ヶ月のときは、実務的に有効な通達でしたが、現行の相続税の申告期限は、相続開始の日の翌日から10ヶ月以内とされているため、通常の場合には胎児の出生を確認した上で、申告することが可能と思われます。