No.016 ゴルフ会員権譲渡損の損益通算


 ゴルフ会員権譲渡損の損益通算について、廃止される見込みの報道がありました。
 不動産の譲渡損についての損益通算が16年度から原則不可となりましたが、ゴルフ会員権の譲渡損の損益通算もこれと同様の措置がとられる公算が強いと思われます。したがって、損失を抱えているゴルフ会員権をお持ちの方は年内に売却しておくことをお勧めします。

  1. 現行税制上の取り扱い

     所得税法上は、生活に通常必要でない資産に係る損失については生じなかったものとみなすと定められておりますが、ゴルフ会員権は「生活に通常必要でない資産」の定義に入っていませんので、譲渡による損失について他の所得との通算や繰越控除が可能です。よって、現在の税制では、ゴルフ会員権を売って売却価額から取得費や諸経費を差し引いて損失(赤字)が出た場合には、給与など他の所得(黒字)と相殺でき、その結果、所得税の還付を受けることができます。また、翌年の個人住民税も減らすことができます。

  2. 今後の課税庁の方針

     財務省は、個人が保有するゴルフ場やリゾートマンションの会員権などの売却時に生じた譲渡損を他の所得と相殺(損益通算)できないように所得税法などを改正する方針で、個人所得課税の抜本改革に合わせ、2005年度から実施する方向で検討に入ったとのことです。

  3. 影響

     譲渡損失の損益通算不可が決まれば、個人が値下がりしたゴルフ会員権などを売却して、損失が生じても税金の還付で盛り戻すことはできなくます。よって、本年中にゴルフ会員権を譲渡することも検討するべきです。なお、会社でゴルフ会員権を保有している場合には、売却による損失であっても引き続き会社の損失とすることができます。