No.014 「遺留分と遺留分減殺請求」
 

 遺留分(いりゅうぶん)とは、民法が相続人に保証している一定割合の財産です。すなわち、相続人が、遺言書を作成すれば、相続人、法定相続人以外の者に全財産を遺贈することも可能ですが、それでは残された家族が財産をまったく相続できず、忽ち生活が立ち行かなくなるという事態が起こり得ます。
 このように、あまりにも相続人に不利な事態を防止するため、民法では、最低限度の相続財産を遺族に保証している遺留分という制度があります。ただし、この制度は、兄弟には適用されません。遺留分は、子供、配偶者、親にはありますが、兄弟までは、民法の趣旨として、保証しなくても、いいということなのでしょう。
 なお、この遺留分は、当然に貰えるものではなく、遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせきゅう)をしなければならないので、注意してください。すなわち、遺留分を取り返す権利を行使するかどうかは相続人の自由であり、遺留分は相続開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときより1年以内に、贈与などを受けて遺留分を侵害している相手方に請求しなければなりません。
 また、遺留分減殺請求は、相続開始のときより、10年で消滅します。